介護施設で働く職員は、高齢者など要介護者の健康状態には細心の注意を払っています。しかしながら介護スタッフとして働く本人自身の健康管理については、怠っているケースがよくあります。そこで健康維持のため、自身の体の状態も正しく把握することが大事です。
健康状態を把握する方法として一般的であるのが、バイタルチェックです。介護職員の場合、要介護者のバイタルチェックを業務の一環として行っている場合が多く、そのバイタルチェックの知識や経験を自らの健康の維持にも役立てられます。例えば体温は重要なバイタルサインの一つであり、健康状態を知る方法として有力な手掛かりになります。もしいつもよりも高い体温ならば、風邪など感染症にかかっている疑いがあるため、早めに静養する必要があることがわかります。
また血圧についても、健康維持のため常にチェックしておきたいバイタルサインの一つです。血圧が平常時よりも異常に高い場合、あるいは低すぎる場合でも健康維持に支障があり、循環器系の異常が原因である場合が考えられます。バイタルチェックの結果として血圧の異常が見られるようであれば、食事内容を改善したりあるいは投薬による治療を必要とする場合もあります。
その他のバイタルサインとして、呼吸の回数がチェック項目の一つとして挙げられます。呼吸数が普段よりも多すぎる場合、呼吸器系に何らかの異常がないかどうかを確かめた方が賢明です。これらのバイタルチェックは毎日行った方が望ましく、介護業務の開始前に自主的に確かめておきたいポイントです。